ボタン

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ボタンが付いた洋服を購入したとき、わたしは着る前に全てのボタンを手縫いで付けなおすようにしている。

どうしてもミシンで付けたボタンはスルスルと取れやすい。
外出先で取れてしまうと無くす恐れあり。
1個取れて付けなおすと、近いうちに次々と他も取れていくので「まただ」と思ってしまう。
付けなおす時間が無いと、たった1個ボタンがないだけで長いこと着ない服になったりもする。

それが嫌で買ってきたら着る前に付けなおしてしまうのだ。
これから新しい服を着ると思うとボタン付けも楽しく思える。
だから楽しくできるうちに。

アパレル時代こんなことがあった。

わたしは大好きなブランドを手掛ける会社に入社し、幸せなことにそのブランドに配属となった。
わたしに負けないくらいそこの服が好きで度々お買い物に来てくれる高校生が居た。
ある日酔っぱらった男の人がうちの洋服を持ってクレームにやってきた。
「このカーディガン一回洗濯しただけでボタンが全部取れたぞ!!」とスゴイ剣幕。
高校生のお父さんだった。
お父さんは本当は小心者らしくお酒を飲まないとクレームなんて言えなくて、
一杯やってきたと言っていた。
娘さんも大好きな洋服がこんなことになってしまいショックで泣いていると。
ボタンは完全に取れている訳ではなかったけれど、確かに今にも取れてしまいそうな感じでぶら下がっていた。

売り場のスタッフは心から自分の会社の服が好きなので、自信を持ってお客様に進められるように
作って欲しいと思っている。
そして社内では、デザイナーさんが一番心を痛めている。
大量生産される以上、コスト、納期など大きな壁が沢山ある。

縫製工場を見学したこともあるが、大量のボタンを瞬時に留めて行くミシンの技術だってそれはそれでスゴイと思った。

作り手、企画スタッフ、販売スタッフ、買い手、それぞれの思いを知ってから、わたしは自分で付けなおす
ようになり苦痛とは思わなくなった。

面倒かもしれないけど、これをやっておくのとやらないのとでは、その洋服への愛着度にも差が出てくるように思います。
末永く大切に着るためにも。
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by fukateaka | 2013-05-01 10:55 | くらし